実際に離島に移住した経験。現実と本音を明かします。

さて、私はあまり自分のことを書かないのですが、

離島移住の現実と本音
離島移住の現実と本音

今回は表題の通り離島での生活について書きたいと思います。実は少し前までは2年間海外で生活し、そして現在はある離島で生活をしております。

ここ最近、移住ブームを煽るかのようなTV番組をたくさん目にします。実際に私の周りでも、都会での生活に疲れて田舎暮らしをしたいという話を聞くことも少なくありません。

しかし、それを実現している方もそう多くはありません。その理由の一つとして現実的な情報がまだまだ少ないという事が言えるかと思います。

田舎暮らしにもいろいろ種類があって、中山間地域や離島など、環境によってだいぶ変わります。

そこで今回は、実際に離島に移住した私の経験を踏まえて、その生活の現実や本音について書いていきたいと思います。移住に興味のある方は参考にして下さい。

さて、私が移住した離島ですが、詳細を書いてしまうと身元が特定されてしまう可能性がありますので、東京都ということだけお伝えしておきます。東京都のどこかの離島です。それ以上はご想像にお任せします。

では、離島移住の現実と本音について書いていきます。

自然がきれいでのんびりしているのか?

離島に移住したい理由として考えるのは、海がきれいで自然豊かな所でのんびり生活をしたい、そんなことに憧れている方が多いかと思います。

これは事実です。間違いありません。ここは東京の海か?と思う程、海はきれいで、仕事終わりの夕日や、夜の星空も本当に綺麗です。

毎日変わる景色に心が安らぎます。生活自体も都心と比べると本当にのんびりしており、飽きやすい方や、賑やかな場所が好きな方にとっては退屈に思えるかもしれません。

桟橋に行けば魚が釣れて、頼めば畑もかりられて、半自給自足的な生活も現実的に送れます。私は畑はしていませんが、桟橋で魚を釣って、自分でさばいて食べたりもします。

桟橋まで自宅から車で3分です。自然を最高に感じれます。

住居と仕事はどうするのか?

離島で最もネックになってくるのが、住居と仕事です。離島は土地が狭い分、住まいの確保は難しいです。あまり大きな島でなければアパートなどもありませんし、もちろん不動産もありませんから、住まいは自分で探すことになります。ただ、伊豆大島や八丈島位の規模だと不動産はあるようですが、それでも数は非常に少ないです。。

ですので、親戚や知り合いでもいなければはっきり言って自分で住まいを探すのは不可能に近いと考えて下さい。住まいから決めるという事はまず諦めて下さい。

ではどうするか?

まずは、仕事を探して下さい。島で住居も確保してくれる仕事と言うと、以下の3つが主に考えられます。

① 公務員

② 医療・介護職員

③ 地域おこし協力隊

島の公務員になれれば間違いなく住居を確保してもらえます。また東京都の職員であれば異動という手もあります。また島の介護施設などで医療職や介護職として就職すると、施設側で寮を完備していることも少なくありません。

あと、最近では地域おこし協力隊という、地域協力活動をしてくれる方を受け入れて、定住・定着を図るという試みを多くの自治体で実施しています。こちらも住居は役場が用意してくれます。離島でも受入れをしている所もあるのでチェックしてみると良いかもしれません。地域おこし協力隊についてはこちらから。

ちなみに、個人事業主などのフリーランスの方は離島に移住するのが結構難しいかもしれません。家を借りれない可能性が高いです。島内の組織で働いているということが信用に繋がるので、知り合いでもいなければ住居を確保するのは難しいと考えます。

お金はどれ位必要なのか?

さて、お金についてです。これも人によると言うことしかできませんが、仮に島内の公的な組織や、介護施設などに就職したら給料は都心よりは下がります。まぁ当たり前ですよね。普通に仕事をしていた方は収入が下がるケースの方が多いように思います。しかし、その分出費も減ります。以下が1ヶ月あたりの私の出費です。

家賃30000円

水道光熱費8000円

食費15000円

通信費7000円(SIM3枚持ち)

ネットショッピング10000円

ざっと合計70000円です。

都心の家賃より安いですね。家も1DKとかではなく、かなり広い一軒家を借りています。

とても快適です。この出費でも結構多い方だと思っています。畑もやればもっと食費は安くなります。

通信費も工夫すればもっと安くなります。

月20万円の収入で、手取りが15万円だとしても間違いなく月5万円以上は貯金できます。

買い物はどうしているのか?

これも人によります。私は島内のスーパーで買い物をしています。離島でもamazonやSEIYUのネットショッピングは送料無料で届きます。頼んだ2日後とかに来ますから驚きです。ただ冷凍食品や生鮮食品はネットショッピングでは買えないことがほとんどなので、島内で買い物することになります。

ある程度の規模の島なら、生活に必要なほとんどのものが島内で買うことが出来ます。全く不便ではないです。

ただ値段はと言うと、輸送コストがかかる分、やっぱり高いです。食品で言えば卵とかは1個20円オーバーは普通。高いなーと感じることも多いですが、その分、魚や野菜はもらったり、自分でとったり、作ったりできるのでトータルで考えれば安くあがるかもしれません。

日用の雑貨品や電化製品などは、ネットで買う方がほとんどです。Amazonはじめ、全国どこでも価格が同じである事は本当に有難いです。これ、本当にすごい事です。

あと、都心と大きく異なるのは、外食や買い食いする機会がなくなるということです。外食はスタバやドトールなどのカフェも含めます。

だって、ないですから。ファミレスもカフェもコンビニもありません。ないと行かないです。もちろん飲食店はありますが、限られた店だと、そんなに行く機会もなくなるのです。飽きますから外食するのは職場の飲み会と、お客さんが来たときくらいでしょうか。

お金がかかるものは?

島に暮らしていてお金がかかることと言えば、都内へ出るときの交通費、冠婚葬祭のこの2点になるでしょうか。あと車を持っていればガソリン代も高い(だいたい1.5~1.7倍位)ですが、そんなに距離は乗らないので、トータルで考えれば、あまり変らないかもしれません。ちなみに島は軽自動車で十分です。

さて話を交通費と冠婚葬祭に戻しますが、まず交通費ですが、飛行機は相当高いです。

え、海外行けるじゃんという位かかります。その分、1時間もかからず東京に着きますから時間をお金が買っていると考えれば、納得できるでしょうか。島によって値段が違うので調べてみてください。

で実際のところ、メインで使う交通機関は船になります。船だと島民割引により結構安く乗れます。ただその分時間がかかります。

時間をとるか、お金をとるか、いつも結構悩みますが、そもそも、内地に用事がなければそんなに考える必要がありません。行かないことが一番です。

では次に、冠婚葬祭の話をします。島で知り合いが増えてくると、お祝いやご霊前をわたす機会も出てきます。これが以外に多いのです。事あるごとにお祝いを渡したりするので、結構お金がなくなっていきます。ただ、これで助け合いの社会が成り立っていることを考えると、必要な事なのでしょう。

医療や教育は?

離島では緊急性のある怪我や病気になった際にはヘリコプターで内地へ搬送されることがほとんどです。離島内では高度医療を行うための施設は整っていません。

若ければほとんどお世話になることはないので心配はないかと思いますが、持病を抱えている方など健康に不安がある方はよく医師と相談した方が良いかもしれません。

また出産も東京に出なければいけない島もあります。予定日の1ヶ月前から東京に行き、実家があればそこでお世話になることがほとんどですが、島内の方では都内の病院の寮に住む場合もあります。その場合は助成金が出るようです。

産まれた後の子育て環境や教育についてですが、これは結構恵まれている所が多いです。どこも少子化の問題があるため、行政は子育て環境の整備に力を入れています。

離島であればまず保育園の待機児童問題に悩むこともありません。また、電動自転車を猛スピードで走らせて送迎をする必要もありません。

さらに、中学校まではどこの島でもあります。高校となると、1000人を切っている島だとないのですが、1500人以上の島であれば島内に高校まであります。ただ、島民でも内地の高校に行く人も多いです。

離島で大変なことは?

豊かな自然、のんびりした時間、本当に良い事ばかりの離島生活ではありますが、大変なことがないのかと言うとそんなこともありません。

1つは内地に行くときの交通費がかかることや、普及不測の事態にすぐに対応できないということが挙げられます。そんなにありませんが、飛行機や船が欠航することも少なくありません。この辺りのストレスはたまに感じることもあります。

2つ目は人間関係です。島のような限定的なコミュニティだと、村八分がある、と言うとうなことを聞いたことがあるかもしれませんが、実際にこういったことを目にしたことはありません。実際はどうなのかよく分かりませんが、普通に生活をしていたらそういった事にはならないのではと思っています。

ただ、狭い世界で、秘密は、何かあればすぐに噂が広まるという傾向はあるようです。日頃からオープンスタンスの人にとってはそこまで気にならないかもしれませんが、やっぱりびっくりします。

3つ目は島の高齢化です。島はより高齢化が進んでいる傾向にあります。若い世代でUターン、Iターンの人も増えてはいますが、長期的な展望で考えれば、高齢化率がどんどん高まっていきます。そうすると、何ていうか、やっぱり活気がなくなってきますよね。お店も減っていて、娯楽的要素はますますなくなってきています。

離島移住に向く人は?

離島移住に向くはこんな感じでしょうか。

① お金にこだわりが少ない方

② 自然が好きで、畑とか釣りが好きな方

③ 流行り廃れに敏感でない方

④ 人間関係に振り回されずたんたんと生活できる方

まとめ

いかがでしたか?離島に移住したい方の参考になれば幸いです。また違う記事でもっと細かい内容も書きたいと思います。